今回からは岡山県笠岡市にある「カブトガニ博物館」を紹介します。
カブトガニ博物館はカブトガニの繁殖、展示、広報などを目的として、1990年にオープンしました。
笠岡市のカブトガニ繁殖地は“国の天然記念物”に指定されていて、この繁殖地への幼生(子ども)の放流も行っています。
世界唯一のカブトガニの博物館とのこと。
それではどのような展示がされているのか、解説していきますね。
わたち、知らないわ
カブトガニがどんな生き物なのか?から説明するよ
カブトガニ博物館の外観
カブトガニとは?
カブトガニは節足動物で、クモやサソリの仲間です。
ドーム状の体に、剣のような尻尾を持った特徴的な姿をしていて、具体的には一番上の写真の生き物。
日本では古くは瀬戸内海にたくさん生息をしていました。
しかし、食べるには肉が少なくて味も不味かったようで、なんの役にも立たず、逆に漁業の網を破ってしまうので嫌われていたようです。
世界的には4種類のカブトガニがいて、日本と東アジア・東南アジア、さらに北アメリカの東海岸という限られた地域にしか生息していません。
このようにアジアと北アメリカという、とても離れた2つの地域に限定して分布している生き物はとても珍しいとのこと。
カブトガニはオスよりもメスの方が大きく、カブトガニの夫婦はメスがオスをおんぶする形で一緒にいます。
なんと大きくなって、一度一緒になると死ぬまで離れない夫婦もいるとのこと。
この姿から夫婦の仲が良い、夫婦円満の縁起物とされたり、中国ではカブトガニのことを“夫婦”と呼ぶそうです。
いえ、オスは楽だけをしているわけではないようです。
まず、ごはんはメスが先に食べて、お腹がいっぱいになったらオスにあげます。
それに実はオスが司令塔で、行動についてメスはオスに任せているらしいのです。
そして、気になるカブトガニの裏側はこんな感じ。
中々、刺激的ですよね。苦手な人はいると思います。
こんなカブトガニですが、昔からの姿を色濃く残した「生きた化石」であるため、学術面から貴重な生き物とされています。
3000万年も前からいるのよ
カブトガニは2~5億年前からと言われていますね。
さらに、最近ではカブトガニの血液から得られる成分を医療で利用しているそうです。
その成分には菌類や細菌と反応して固まる特性があるらしく、これらを検出することに用いられています。
私にはこれがどれほど凄いことなのかわかりませんが、私たちの生活を支えてくれているようですね。
それでは次は博物館の紹介に入ります。
博物館にあった掲示
カブトガニについて知ろう
博物館の中には、
・カブトガニの水槽
・カブトガニに関する展示物や説明文
・カブトガニへの理解を深めるための映像資料
が用意されています。
この写真の右側は大水槽で、数匹のカブトガニが動き回っていました。
カブトガニは思ったよりも早く、動き回ります。おそらく皆さんの想像よりも。
そして、奥にはカブトガニに関する説明文や、カブトガニのオブジェが見えますね。
このオブジェは「カブトガニのマリオネット」。
なんとこいつは動きます。
前のレバーを操作すると、足がわさわさ、わさわさと。
そしてこちらは博物館の中央にあるシアター。
30分おきにカブトガニの歴史を紹介する映像が流れます。
映像の中でクイズを出すなど、子どもたちが楽しめるように工夫されていました。
他にも小さいモニターが用意されていて、色々な映像資料を見ることができます。
上の写真はカブトガニが仰向けの状態から、頑張って起き上がっているところ。
ええ、良い腹筋を持っているようです。
たくさんの資料が展示され、とても詳しく解説されているので、大人も十分に楽しむことができます。
展示はカブトガニだけじゃない
そして、この博物館にはカブトガニ以外の生き物も展示されています。
例えば、こんな恐竜のオブジェも。
ちなみにこの恐竜も動きます。
カブトガニは恐竜たちが生きていたジュラ紀にも、もちろん生息していたので一緒に展示をしているのかな?
わかり難いですが、上の写真の右下にカブトガニもいます。
カブトガニについて知りたいなら、「カブトガニ博物館」に是非お越しになってください。
子どもも大人も楽しめる素晴らしい施設だと思います。
個人的な感想を言えば、もっと有名になっても良いと思うぐらい、内容の充実した施設でした。
次は、現在、カブトガニ博物館で行われている特別展について紹介します。
特別展が終了する前に紹介できそうでよかった。
<最後までお読みいただき、ありがとうございました。>
<ボタンを押して応援していただけると嬉しいです!>
にほんブログ村